FX教育コンテンツ

FXは、一般的にLot(ロット)と呼ばれる通貨単位で取引されています。多くの場合、1Lotは100,000通貨を示しますが、これは口座タイプや通貨ペア、使用するブローカーなどによって異なります。また10,000通貨をミニロット、1,000通貨をマイクロロット、100通貨をナノロットと呼ぶこともあります。

前回説明した通り、2つの通貨間の価格変動の価値は、”pips”で表されます。しかし、pipsはかなり小さい単位であるため、大きな利益を出すためには、取引量を大きくする必要があります。

それでは、1Lot(100,000通貨)を例にあげて、pipsの価値へどのように影響するのか見てみましょう。

・USD/JPYの価格：119.800
(0.01 ÷ 119.800) x 100,000通貨 = $8.34(1pipsあたりの価値)

・USD/CHFの価格：1.4555
(0.0001 ÷ 1.4555) x 100,000通貨 = $6.87(1pipsあたりの価値)

しかし基軸通貨がUSドルでない場合は、計算式が異なります。

・EUR/USDの価格：1.1930
(0.0001 ÷ 1.1930) x 100,000通貨 ≒ $10(1pipsあたりの価値)

・GBP/USDの価格：1.8040
(0.0001 ÷ 1.8040) x 100,000 ≒ $10(1pipsあたりの価値)

ブローカーによって、pipsの価値に関する計算方法は異なる場合がありますが、どのような計算方法であってもトレードしている通貨のpipsの価値については知ることができます。価格が変動すれば、pipsの価値も変動します。

レバレッジとは？

少額の資金で大きなお金を動かすトレードができる理由は何でしょうか？
ブローカーは、通貨を買うために$100,000を貸してくれる銀行と似ています。銀行がトレーダーへ求めることは、$1,000を預けることだけです。これがレバレッジを使用したFX取引の仕組みです。
ブローカーによって様々なレバレッジ比率が提供されていますが、リスクも考慮してレバレッジ比率を選択する必要があります。

一般的に取引を始める前に必要証拠金の入金が必要となり、入金した資金が口座へ反映した時点で取引が可能となります。

例えば、口座残高に$5,000しかない状態で$100,000分のポジションを保有したいとしても、レバレッジを利用すれば先に$1,000を支払い、残りをブローカーに借りて取引することができるのです。もちろん損失が発生すれば口座残高から差し引かれますが、利益が発生した場合は、そのまま得ることができます。

損益の計算法

pipsの価値とレバレッジの計算方法を理解したら、次は損益の計算方法をチェックしてみましょう。

USドルでスイスフランを買うとします。

1. USD/CHFのAsk価格(買値)は1.45300です。
2. 1.45300で1Lot(100,000通貨)を購入します。
3. 数時間後、価格が動いたため、bid価格(売値)1.4550でポジションを決済しました。（買いで注文したポジションを決済するためには、売りの注文を入れる必要があります。）
4. 1.45300(Ask価格)と1.45500(Bid価格)の差は0.00200、つまり20pipsとなります。
5. (0.00010 ÷ 1.45500) x 100,000 = $6.87 (1pipsあたりの損益)
⇒ $6.87 x 20 pips = $137.40
つまり$137.40の利益となります。

通貨を買うときにはAsk価格、通貨を売るときにはBid価格で取引することを覚えておきましょう。