それぞれのインジケーターは、それぞれどれだけの収益性があるでしょうか?
これらのインジケーターが利益を生み出すシグナルを出さなければ、意味がありません。それぞれのインジケーターの有効性を比較するために、過去5年間のバックテストを行いました。
バックテストとは、過去の値動きに対してインジケーターのパラメータをテストすることです。
バックテストに使用したパラメータはこちらです。
Indicator | Parameters | Rules |
---|---|---|
Bollinger Bands | (30,2,2) |
日足終値がロワーバンドを下回ったら、カバーして買い注文を入れる。 日足終値がアッパーバンドを上回ったら、カバーして売り注文を入れる。 |
MACD | (12,26,9) |
MACD1がMACD2を上回ったら、カバーして買い注文を入れる。 MACD1がMACD2の下を下回ったら、カバーして売り注文を入れる。 |
Parabolic SAR | (.02,.02,.2) |
日足終値がParSARを上回ったら、カバーして買い注文を入れる。 日足終値がParSARを下回ったら、カバーして売り注文を入れる。 |
Stochastic | (14,3,3) |
Stoch%が20を上回ったら、カバーして買い注文を入れる。 Stoch%が80を下回ったら、カバーして売り注文を入れる。 |
RSI | (9) |
RSIが30を上回ったら、カバーして買い注文を入れる。 RSIが70を下回ったら、カバーして売り注文を入れる。 |
Ichimoku Kinko Hyo | (9,26,52,1) |
転換線が基準線を上回ったら、カバーして買い注文を入れる。 転換線が基準線を下回ったら、カバーして売り注文を入れる。 |
これらのパラメータを使用して、過去5年間のEUR /USDの日足チャートで各インジケーターをテストしました。一度に1Lot(10万通貨)の取引を行い、ストップロスや利益確定は設定しません。残高は$100,000です。
新しいシグナルが表示されたら、カバーしてポジションを切り替えます。インジケーターが売り注文を指示したときに、買いポジションを持っている場合は、新たに売りポジションをいれます。
各インジケーターの実際の損益の他に、獲得・損失pipsと最大ドローダウンを含めました。
それでは、バックテストの結果を見てみましょう。
Strategy | Number of Trades | P/L in Pips | P/L in % | Max Drawdown |
---|---|---|---|---|
Buy And Hold | 1 | -3,416.66 | -3.42 | 25.44 |
Bollinger Bands | 20 | -19,535.97 | -19.54 | 37.99 |
MACD | 110 | 3,937.67 | 3.94 | 27.55 |
Parabolic SAR | 128 | -9,746.29 | -9.75 | 21.96 |
Stochastic | 74 | -20,716.40 | -20.72 | 30.64 |
RSI | 8 | -18,716.69 | -18.72 | 34.57 |
Ichimoku Kinko Hyo | 53 | 30,341.22 | 30.34 | 19.51 |
このデータによると、過去5年間で最も成績が良いインジケーターは、一目均衡表です。30,341ドル(30.35%)の利益を生み出しました。年間で約6%以上の利益が出ています。
驚くべきことに、他のインジケーターは収益性がかなり低く、ストキャスティクスは-20.72%という結果でした。さらにどのインジケータも20~30%の大幅なドローダウンを示しています。
しかし、これは一目均衡表が最良であることや、インジケーター自体が役に立たないということを意味しているのではなく、インジケーターは単体であると、それほど役に立たないことを意味しています。
FXトレードを成功させるためには、トレーダーとして手元にあるツールの使い方と組み合わせ方を学ぶ必要があります。