以前レッスンでサポートラインとレジスタンスラインは最終的にはブレイクすると述べました。フィボナッチもサポートとレジスタンスレベルを見つけるために使われるため、同じことが言えます。
フィボナッチリトレースメントは必ずしも機能するとは限りません。ここではフィボナッチリトレースメントが失敗に終わる例を見ていきましょう。
これはGBP/USDの4時間足チャートです。
この通貨ペアは下降トレンドにあるため、良いエントリーポイントを見極めるためにフィボナッチリトレースメントを利用することにしたとします。1.5383でスイングハイ、1.4799でスイングローを設定ます。また、このペアが過去数本のローソク足の50.0%で価格の動きが失速していたことも確認します。
ここで売り注文を入れたとすると、どうなるのでしょうか。

このレベルで売り注文を入れた場合、適切にリスク管理していなければ、夢が煙のように消えるだけではなく、口座残高も深刻な状態になっていたでしょう。

実際、そのスイングローが下降トレンドの最下部であったこと、そしてスイングハイポイントまでも突き抜けて上昇したことがわかります。
ここでの教訓はなんでしょう?
フィボナッチリトレースメントは成功の確率を高めるものの、必ずしも機能するとは限りません。トレンドを再度形成する前に38.2%に戻るかどうかも分かりません。
50.0%や61.8%に達してから反転することもあります。実際、フィボナッチに関わらず、全てのレベルを無視して抜けていくこともあります。
人それぞれチャートの見方が異なり、時間枠やファンダメンタルの観点も違います。そのため、スイングハイポイントであるかスイングローポイントに関してもそれぞれ意見が異なってきます。
そのため、スキルを磨いてフィボナッチリトレースメントツールを他のツールと共に併用し、使いこなして成功の確率を高める必要があります。
次のレッスンでは、違う形のサポートレジスタンスとローソク足と組み合わせたフィボナッチリトレースメントツールの使い方を学んでいきましょう。